『実録・白鳥事件』について

本書で扱うのは1952年日本がGHQから独立する年に起きた札幌市における警部射殺事件ですが、1冊にまとめた「意味」があったと思います。結論的にいえば、日本共産党の組織的犯行であり、「革命政党」であるがゆえに犯した過ちでしたが、問題は同党が長年冤罪であるとの虚偽の国民運動を繰り広げ、いまに至るまで犯行関与の事実を公式に認めていない点です。組織的に自国民を殺害した「実績」をもつ現存する政党は日本共産党だけであり、総括もしないでつづいている実態は驚きに値します。もしも同党に「良心」の2文字があるのであれば、歴史的事実を認め、謝罪し、白鳥家遺族に率直に詫びるべきでしょう。本書で明らかにしている点の一つは、同党の「体質」問題であり、それは他国の共産主義政党となんら変わるところはありません。「虚偽」は「真実」を超えることはできないーーそのことを実証するためのささやかな試みとなりました。

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