東村山陰謀論

思い起こせば1995年に起きた窃盗症と見られる女性市議による万引き事件で、それを苦にした自殺未遂(その後死亡)をある教団の仕業のように吹聴して週刊誌のすべてが騙された東村山デマ事件は、現在の感覚でいえば「陰謀論」そのものだったといえる。当時は「窃盗症」という概念すら語られることのない時代で、 公職にある人間が 1000数百円程度のTシャツを万引きするなど信じられないという世論が一部存在した。だがこの「病気」はカネがあるかどうかは無関係。そのスリルに快感を覚えたりする心理が引き起こす異常行動だからだ。そのため立件直前まで追い込まれた女性市議は、同僚市議の男性から激しく叱責されたようで「お前なんか死んでお詫びしろ」といったたぐいの言葉をかけられた可能性がある。女性市議は逆上したのかハダシで事務所を飛び出し、そのまま近くのビルに駆け込んで階上近くまで上がり、飛び降りようとした。だがその決心は中途半端で、下を見降ろした高さに怖れの感情を抱いたのか、手すりにしがみついた。その「ためらい自殺」の痕跡は現場に残されていた。運悪く転落後の女性はしばらく発見されず、病院に搬送されたときはすでに手遅れだった。以上がこれまでわかっている事実からの顛末だが、この問題を当時のオウム真理教事件とからめて利用したのが矢野穂積(女性市議の同僚)と朝木直子(女性市議の娘)の2人だった。いまも娘の朝木直子はこの「陰謀論」にしがみつき、市議当選に利用している。ウソは真実よりも拡散が容易だ。こんな「陰謀論」に騙されるのは、いまや西東京市議の長井秀和くらいだろう。

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