事実に甘いネトウヨ象徴の面々

ネトウヨインフルエンサーが立ち上げた「日本保守党」という政治団体が早くもその本質を顕わにしている。ネット型政党としてSNSなどでは既成政党を凌駕する勢いを見せ、街頭演説などで一時的に多くの聴衆を集めたようだが、支持者らの排外主義的な傾向が顕著で、いたるところでトラブルが続出しているからだ。右派勢力内の「内ゲバ」現象も随所に見られる。

もともとこの政治団体の代表である百田尚樹(小説家、現在はユーチューバーを自称)や、事務総長を名乗る有本香(ジャーナリスト)は安倍元首相の民間チルドレンのような存在だった。この2人と支援者であるジャーナリストの門田隆将こと門脇護の3人を私は「3人組」と称しているが、いずれも安倍シンパの心情が強く、2020年の米大統領選では安倍元首相と親しい間柄であるという理由などからトランプ氏に肩入れする心情が極端に強く、トランプ陣営が意図的に流したデマ「選挙は盗まれた」の一連の情報を信じ込み、事実関係を無視する形でトランプ陣営に肩入れし、日本国内で多くの虚偽情報を垂れ流した。要するにファクトに対する姿勢が、ジャーナリストのレベルにはないことをわかりやすく示した象徴的な出来事といえたが、空想を活字にする仕事の小説家の百田はまだしも、ジャーナリストを自称する有本と門田はいまだにこの問題について、知らぬ存ぜぬを通し、なに喰わぬ顔で仕事を続けている。ファクトに対する姿勢がいい加減なことは、有本が思想的に反対の立場にある人物を詐欺犯扱いして近頃も名誉毀損裁判で敗訴した事実があるほか、門田も対立する立場の立憲民主党議員らをファクトを飛び越えて誹謗中傷したコラムを産経新聞紙上に掲載したことで名誉毀損裁判で敗訴を重ねた。門田にいたっては、もともと所属した「週刊新潮」を抱える新潮社で、デマ記事を多く書いたために新潮社社長を謝罪する局面に追い込み、新潮社にいられなくなったいわくつきの人物として知られる。要するに札付きの「捏造記者」上がりの人物である。新潮社を独立した後も同人の体質は何ら変わることはなく、いまも社会にデマ情報の発信を続けている。その職業姿勢の「一貫性」ぶりだけは、皮肉な表現として、認めなければならない。

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