日本政治の命運を握る志位和夫

権力は腐敗する。これは古今東西変わらない永遠不変の法則であり、人間の内面に原因がある。そうした考えから主要先進国では政権交代できる仕組みを確立し、腐敗を永続化させない知恵を発揮してきた。日本でも自民党政権が38年もつづいた末、8党連立政権がつくられたのが30年前。政権交代できる仕組みをとの考えから、現在の衆院選挙制度が確立されたが、うまく機能しているとは言い難い。衆院選(総選挙)は政権選択選挙の意味をもつので、与党と野党がそれぞれ一つの固まりとしてまとまり、政権を争う構図にならないと「勝負」にならない。だが、現在の与党は自民・公明で選挙協力を長年やってきた反面、野党はやはり日本共産党の存在がどうしてもネックとなる。「革命政党」と自ら称する「普通でない政党」が野党側に一定程度の規模で存在する限り、野党が大同団結することを阻害し続けるからだ。もし同党が「共産主義」の旗を降ろすという選択をすれば、国民民主党も受け入れる可能性がある。現在の日本共産党のままで同党と協力関係を結ぶのは立憲民主の一部と社民党にすぎない。いずれも共産主義の怖さを知らない人びとの行動といえる。その意味で、今後の日本共産党が大きく変化することは日本政治において最も求められていることの一つだ。同党が共産主義の旗を降ろし、コミンテルン政党の名残にほかならない「民主集中制」を取りやめる選択をすれば、日本の政治は確実に変わる。要は、志位和夫という一人の人間の決断にかかっている。

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