安倍政治が残したツケ

学生時代に2年ほど日経新聞本社でアルバイトしたことと直接の関係があるわけではないが、いまでも日本経済新聞はよく読む。経済角度でニュースをとらえる一般紙とは異なる視点と、海外論説の紹介記事が充実している点などが特徴だ。同紙の名物コラム「大機小機」は私の不得意な分野である経済関係の出来事や状況をわかりやすく解説する点で重宝している。

 本日付の同コラムは「双子の危機防ぐ金融正常化を」と題し、この国の日銀がインフレ局面にあるのにいまだデフレ対応のような手遅れの措置をとっていること、アベノミクスは戦時下経済のようなその場しのぎの政策にすぎなかったことなどを浮き彫りにし、そこからの脱却をやんわりと指南する。さらに「巨額の財政赤字を抱え新陳代謝なき停滞国家に転落」した日本の今後は、「主要7カ国(G7)の座も危うい」と手厳しい。歳出抑制を行うべき現在の局面で、防衛費を一挙に2倍に増額した政策的な劣悪さについても論及している。

 政治は技術、と喝破したのはかつての偉人だが、この国の政治技術は決して高いといえない。現在の政治運営を主導する自民党・公明党の責任は大きい。

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