これまで何度が言及してきたが、明治維新から1945年8月までの長さをそのまま戦後に置き換えれば、先月下旬が「同じ長さ」の終焉の時期にあたった。一方、明治維新から1945までの「77年」という言い方をすれば、本日、敗戦から77年の8月を迎えた。いわばこれからが「第3の77年」の始まりだ。終わりは2099年となる。戦後の日本は紆余曲折あったものの、戦争の悲惨を体験せずに済んだ。だが今後はどうなるかわからない。現在の日本社会は歴史修正主義が半ば定着、民族ヘイトが横行する“いびつな社会”へと変質してしまった。政治の結果責任は何よりも大きい。「第3の時代」において指向すべきは、まずは何より「人権を重んじる社会」であってほしい。さらに国際的紛争を武力に頼らないという戦後当初の誓いを順守継続していくことは言うまでもない。神道国家主義の狂気によって一国を滅ぼしたかつての教訓を、胸におかねばならない。