軍内部の陰湿性

本日付の東京新聞「視点 私はこう見る」の欄で青木睦論説委員が「近代化されたロシア軍 おぞましい体質は不変」という興味深いコラムを執筆している。それによると、ロシアの新兵いじめは桁外れに極端で、毎年、新兵いじめによって数千人が死亡したとの驚くべき数字を紹介している。これを見て、ことし100歳になる文章の恩師が以前語っていた体験談を思い出した。1922(大正11)年生まれの恩師は、20歳で徴兵に服し、東大の学生時代に学徒動員で入営するが、初年兵のときの陰湿ないじめは相当のものだったそうだ。あるとき「並べ」と命令され、次に「口を開けろ」。その口の中に、馬が体内から出したまだ温かい馬糞を入れられたという。次に「噛め」とまで命令されたと語っていた。後味がとれずに苦労したといったことを口にしていた。戦後生まれには想像もつかない話だったが、ロシア軍の場合はもっとすごいらしい。記事によると「単なる訓練だから」と騙された徴集兵がウクライナに派遣された実態があるようだ。まるでレストランのウエイトレスとして働けるなどと無垢な朝鮮人少女を騙して日本に連れてきて慰安婦にしたかつての日本ともよく似ている。

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