カテゴリー ‘ノンフィクション’ のアーカイブ
徒然なるままに

評伝の仕事

一人の人物の生涯を描くことは書き手としての大きな醍醐味の一つだ。ノンフィクションの中でも評伝は王道とされている。どういう人物を対象に選ぶかは、書き手の主観に委ねられる。だれを選ぶかはそもそも自由だ。ただしそれは、描くに値する人物であること ...

ベストセラー『疫病2020』のお粗末度

ノンフィクション作家の門田隆将こと門脇護が執筆した『疫病2020』という書籍が10万部を突破しているそうだ。本人は「30万部をめざす」と豪語しているようだが、犬の遠吠えだろう。それにしても、この本を熟読した読者は、最後の部分で幻滅を感じる ...

門田ノンフィクションの虚構 8

門田隆将こと門脇護が「皇国史観」に毒された考えをもつ人物であることは、一連の作品や執筆物をみると明らかだ。もともと同人の出身媒体である週刊新潮は保守的な傾向で知られ、そうした職業的経緯からそうなったものと推察されるが、こうした「偏り」が現 ...

門田ノンフィクションの虚構 7

門田隆将が裁判所公認の「盗用作家」である事実はもはや世間ではあまり取り上げられないようだ。現役の作家でこのような恥ずべき認定を司法から受けた作家は少ない。同人が日本航空機墜落事故の遺族から聞き取った話をまとめたノンフィクションで遺族とトラ ...

門田ノンフィクションの虚構 6

『疫病2020』というノンフィクションで、「ウイルス禍ノンフィクションの決定版」「この怪物がすべてを暴いた」という宣伝文句は過剰極まりない。ノンフィクション作品の実績をもつわけでもない出版社(産経)が、売り上げのみを狙ってひねり出 ...

門田ノンフィクションの虚構 5

戦争物の続きはまだまだあるが、門田ノンフィクションの「バイアス」についてこの回では取り上げよう。すでに多少なりとも記述しているが、門田の作品には明確な傾向がある。一つは日本を悪く評価するものについては扱わない。2番目に安倍首相を本質的には ...