空手雑感 40 松村宗昆の連載小説が終了

琉球新報で新聞小説として連載されていた「宗棍」が10月31日付の紙面で終了した。213回の連載回数だった。筆者は空手の実践家でも知られ、警察小説で有名な今野敏氏で、これまでも船越義珍、喜屋武朝徳、本部朝基など多くの著名な過去の沖縄空手家を題材に新聞連載を行い、単行本化してきた。これらの小説を私は単行本になってから読んできたが、今回、初めて新聞連載の段階から目を通した。そのため、火曜から土曜の間の新聞は楽しみだった(日曜と月曜は掲載がなかったため)。

松村宗昆(1809-99)は沖縄空手の中興の祖としてその名を残している。文字記録が残る範囲の中で、たどることのできる最も古い人物であるからだ。そのため残された資料&史料は限られ、足らないところは小説家としての今野氏の推測などに基づくものとなる。個人的にはもともと沖縄タイムスをこの2~3年購読していたが、この小説を読むために琉球新報も取ることになった。沖縄の2紙を読み比べてみて意外だったことは、さほど横並びのニュースが掲載されているわけではないことだ。片方に出ている重要なニュースが、片方には出ていないといったことがしばしばある。そのため今となっては2紙ともとるようになってよかったと思っている。

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