事実と真実

歴史の真実というのは一つである。沖縄における1945年の地上戦において、旧日本軍は住民を守らず、自分たちを守った。私の考えでは、事実と真実はまったく異なる。事実とは無数に存在するもので、その断片的事実の中には、住民を守った兵隊もいたし、守らなかった兵隊もいた。だが歴史の真実としてとらえた場合、旧日本軍は住民をけっして守らなかった。逆にスパイ扱いして道理なく危害を加えたり、避難している壕から追い出したりした。そうした背景のもと、住民の集団自決も起こっているが、集団自決が日本軍の強制であったという歴史的史実に異を唱えたのは、第1次安倍内閣だった。その後現在にいたるまで、都合の悪い歴史的事実を改変しようとするのは、安倍政治がもたらした最大の弊害であったと考える。

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