野党分裂に虎視眈々の安倍首相

都知事選で「小池圧勝」に加え、野党が振るわなかった結果に、官邸を中心に早期に総選挙をという思惑が高まっているようだ。確実に勝てるときに選挙を打ちたいというのは与党のホンネだろうが、新型コロナの終息は見えないどころか東京から全国拡散の流れが懸念されるところに、この夏の風水害もいつどうなるかまったく予想がつかない。この10月あるいは年内いっぱいまでには東京延長五輪の開催の可否も決まる。中止決定となれば、安倍首相の退陣は避けられないとも見られている。もしそのまま居直って任期満了近くまで首相を続けるとしても、それは「死に体内閣」にほかならない。その意味で、ことしの秋の深まるころに総選挙という流れは、依然残る。公明党は次世代のホープの一人と見られていた遠山清彦議員を小選挙区に組織替え投入した。地元有権者の認知を得るには一定の時間がかかるとみられ、その意味でも早期解散はばくち的な要素が否めない。安倍政権の支持率は、すでに最低に近い。議席を減らすことがわかっていて解散を打つべきかという悩ましい面がある。夏から秋にかけ、一進一退の攻防がつづくが、東京五輪のゆくえが大きな変数になりそうである。

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