価値観政党の未来

日本共産党が迷走に迷走を重ねている。社会的には影響力を失いつつある現状でもはや気にもとめていない人も多いかもしれない。それでも日本の平和勢力の一部であることは間違いないし、この党が勢力を失うことは日本社会にとってマイナスの面も生じる。そもそも同党の迷走の起点となったのは23年2月の党員除名だ。3月にも同様の行為を行って、党内においてすら「早急すぎる」との見方が広がっていた。突き詰めていうと“人に優しくない政治行動”であり、異論の切り捨てにほかならなかった。同党ではそうした対応は党発足以来の伝統芸だったと認識しているが、その行為がもはや現代人の感覚に合っているのか、SNSですべて可視化される時代にそれが通用するかという2つの観点が党最高幹部には完全に欠落していた。振り返れば、その分岐点となったのが2023年ということになる。日本共産党と創価学会はしばしば比較の対象とされてきた。私見では、共産党の高齢化のほうが創価学会より5年ほど先に進んでいるように思えたが、同党で現在起きている現象は決して“対岸の火事”ではない。少なくとも私はそのような見方を含め同党の取材を続けている。

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