毎日新聞が先行した「石破首相退陣へ」のニュースは誤報ではなかったようだ。毎日記事の脇には「来月末までに表明」とあるから、読売の「今月表明」と違って、その範疇に収まれば「誤報」とはならないからだ。実際、石破首相の退陣時期は8月下旬と見られている。昨日、首相経験者3人と石破総裁・森山幹事長が1時間20分にわたって会談したが、今後の政局も話し合われたと見られる。自民党の新総裁が高市早苗になると仮定した場合、野党側が結束して野党首相になるとか、野党に一度首相をやらせて失敗させるのが上策だとか、そこまで生臭い話があったかどうか知らないが、似たような話はあったかもしれない。本日付新聞では公明幹部の話として、一度野党にやらせてみてもし成功したらもう政権は戻ってこない、といった懸念の談話もある。いずれにせよ、即時退陣ではなく1カ月程度の時間をおいた時間差退陣であっても、今後の政局が生臭くなることははっきりしている。おそらく、与党と野党で首相の押し付け合いが始まる可能性が高い。どちらが首相を出すにせよ、結果的にその内閣は選挙管理内閣であり、次の衆議院選挙において雌雄を決するいわば「関ケ原」状態に入る。正真正銘の政権選択選挙となるわけだ。秋に衆院選が行われる可能性はいやまして高まったといえる。