本日付日経に興味深い記事が載っていた。中国の習近平国家主席が次世代の人材育成に関心がなく、後継者育成プログラムがほぼ機能していない現状を指摘し、警鐘を鳴らす論考だ。古来、独裁者なるものは自分の時代のことしか考えず、未来のことを考慮しない。これは古今東西に共通する普遍的な現象といえるだろう。賢明な団体・組織ほど、常にこのことが念頭にある。未来は現在権力をもっている人間がつくるという原則ともいえる。その意味では発展する組織をつくるのは実はその前の世代や時代であり、何らかの政策が同じ時代に花開くということは考えづらい。つまるところ賢明な指導者像とは、常に次世代へのバトンタッチを考え、自らの役割に対し正直で、自らが握る権力に必要以上に固執しない人物といえようか。