77年たって「戦前」に戻る日本

ことしは戦後77年。明治維新から1945年の敗戦までも77年だったので、ちょうど今年が折り返し点とはよく言われてきた。だがその節目の年に、岸田政権は明確に戦前回帰にカジを切った。一つは防衛予算(戦前の軍事費)の一部に国債を使用するという「禁じ手」を来年度予算から導入する点である。戦前・戦中は国債発行という打ち出の小槌を使って、無謀な戦争にのめり込んでいった反省から、戦後は一切、防衛予算に国債は使用されなかった。だが敗戦の年から77年たって、今回、その防波堤が「突破」される。

本日付日経新聞によると、防衛費が「公共事業費を初めて超す」異常な事態だ。国土強靭化などと主張していた政党が、こういう方向にカジを切った事実は重い。有限であるカネの使い方を明らかに間違っているように見える。

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