核兵器の特殊性

本日付日経「大機小機」は「核脅威下に正義の原則を問う」というコラムを掲載した。核の脅威がなかった時代とそれが存在する時代とでは決定的に異なる趣旨を述べ、核兵器が実際に使われると文明社会の存在が消えてなくなるので、これまで前提となってきた「社会を持続するという正義の目的が崩れてしまう」と指摘している。そのうえで、「21世紀の新しい正義の原則として、我々は『次の世代、さらにその先の何十世代、何百世代、何千世代、何万世代の存在を不可能にする行為の正当化につながるいかなる考えも正義に反する』ことが共通認識となるよう議論を始めるべきではないか」と提言している。この趣旨にのっとれば、核兵器を使うぞと匂わせて威嚇する行為も「正義に反する」ことは明らかだろう。これらの考え方を敷衍すると、核軍縮につながる可能性がある。

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