反知性主義の元祖

本日付のしんぶん赤旗1面「共産党ここに期待」というコーナーで、神戸女学院大学の内田樹名誉教授が登場している。同氏の以下の発言に私は完全に同意したい。

「今の日本社会は底の抜けたような反知性主義のうちに頽落(たいらく)しています。いくら嘘をついても、デタラメを言っても、食言しても、政治家にとってまったくダメージにならないという時代がもう10年近く続いています」

本当にそのとおりだ。だがその日本共産党が「反知性主義」そのものに堕している事実は内田氏は見抜けていないらしい。その最たるものは、同党が過去の自分たちの綱領について、現代において都合の悪いものに限って、あれは正式な綱領ではないなどの詭弁とゴマカシ、ウソを並べ立てている現実である。暴力革命綱領である「51年綱領」が当時の正式な綱領であった事実は党の正式機関である中央委員会発行の書籍でも明記されているし、何より戦後の同党の中心者であった宮本顕治氏や不破哲三氏も過去に明確に認めている事実なのだ。

だが現在の志位委員長や小池書記局長は、この事実を否定する。それは上記の内田氏の言葉を借りれば、日本共産党自身が「反知性主義に頽落した」姿にほからなない。「いくらウソをいっても」、同党内では問題にされない。これでどうして他党を批判する資格があるといえるのか。まず自らを正すのが先決だろう。

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