「五輪中止」の選挙公約

先の東京都議会選挙で五輪中止を公約に掲げたのは日本共産党だ。公約というのは実現してこそ、公約である。はなから実現は不可能と知っていながら、票集めのために掲げたこの公約はまともな政治行動といえるのだろうか。素朴な疑問である。国民・有権者に五輪よりもコロナ対策を優先してほしいとの願望が強いのは理解できる。時の首相が「原発はアンダーコントロール」などという大嘘を使って五輪誘致した事実はいただけないにしても、それでも国際社会において手を挙げ、国際大会を引っ張ってきた事実は消えない。いわば「国際公約」ともいえる行事について、どのようにしたら安全に開けるかといった「苦労」を何らすることなく、中止を叫んで今回の選挙に勝てばいいという安易な態度は、ほんとうに有権者のことを考え抜いた行動といえるのだろうか。“言った者勝ち”の、「万年野党」ならではの政治行動と思えてならない。

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