煽動者の化けの皮

米国大統領選挙そのものよりも、それをめぐるデマのあり方のほうが興味深い。日本の極右の一部には、中国を敵視するあまり、トランプでないと世界は滅ぶように主張する勢力がいて、対立候補のバイデン陣営がトランプ票を捨てるなどの不正行為を行ったなど、真偽のほどもわからないような情報を盛んに拡散している。さらに最後はトランプが勝つに決まっているのに日本と米国のマスコミは反トランプで誤った情報を流しているなどと決めつけて盛んに発信していた。だが一夜明けてみて、バイデン候補のほうが有利に動いているようだ。事実の裏付けなく、自分の「そうであってほしい」との願望に基づく情報を垂れ流す人間がいるのは、米国だけでなく、日本でも近年の顕著な傾向だが、この選挙においてはその「現象」がわかりやすい形で表れているようだ。まだ現在進行形中の話だが、事実(ファクト)に基づかない煽動主義者は、その化けの皮が、今回大きく剥がされることになるのではないかと感じている。

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