9月3日という日付を目にすると思い起こすことがある。この日のしんぶん赤旗に、私の名前が大きく掲載されたからだ。前日に名誉棄損裁判の口頭弁論があり、私がペンネームで共産批判本を書いた著者であることが明らかにされた。その裁判を受ける形で報道がなされたのが2003年。当時、日本共産党を批判したのはペンネームであったが、それから17年たった本年、私は本名で同党批判の本を上梓した。いまのところまだ宣伝されていない関係もあって同党から文句や抗議は何もないが、当方としては、同党の正体を明かし、半ば息の根を止めた書物と捉えている。いきなりぶすっと心臓を突き刺して息の根を止めるというよりは、体の端のほうに毒入りの針を目立たないように刺したという感覚に近い。そのうち毒が全身に回りまわり、動けなくなるといった感覚だ。昨今、安倍政治が嘘とごまかしの政治と批判されてきたが、日本共産党の行動もそれと劣らず、嘘とごまかしに満ちている。党の歴史は100年近いので、その年季の入り方は同党のほうがずっと長い。