半年ぶりの国会図書館

久しぶりに国立国会図書館を訪問した。仕事上どうしても見つけなければならない史料があった。現在執筆中の仕事で使う資料として、ある新聞記事(昭和16年ごろのもの)が残されているのだが、日付と媒体名が不明のため、その出所を確定させる必要があったのだ。手がかりは記事の中にある「3日」にあることが行われたという記述だけ。そのため昭和16年の10月、11月、12月、翌17年1月のいずれも3日付周辺の新聞を手当たり次第に調べることになるのだが、なかなか見つからない。朝日新聞は開架式なので手にとって確認できるが、そのほかはすべてリール化されたフィルムを自分の手で回しながら確認する。朝日新聞に該当は見つからず、当時まだ影響力の強かった東京日日(現在の毎日新聞)にも見当たらず。当時はほかにもいろんな小新聞もあったかもしれないから、結局無駄足だったかとあきらめかけながら作業を続けていると、読売新聞の12月で突然ビンゴした。こんなときの嬉しさは言葉で表現しづらいものがある。執筆することよりも、調査することのほうに実際は時間と手間が相当にかかる。だがこの小さな苦労の積み重ねを避けて、この仕事は成り立たない。

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