51年綱領

産経新聞の論説委員兼政治部編集委員という肩書きに阿比留瑠比という名の記者がいる。毎週木曜日に自身のコラムを持っているようだが、先週のコラムで日本共産党の51年綱領を引用し、同党のかつての暴力革命路線にふれていた。ところがその引用部分が原典に当たっていないらしく、間違った部分を引用しているのに気付いたのはごく少数の関係者だけだっただろう。筆坂秀世元参院議員の著書から「孫引き」したようだったが、仮にも産経新聞記者が自社の天敵である日本共産党を批判するのに、その材料である綱領を直接確認もしないで、他人の記述を孫引きして、不正確な記述を行うというのはどうしたことだろうか。この新聞社には自社所有のちゃんとした「資料室」も、文章を吟味する先輩デスクも、校閲係も存在しないのだろうか。あまりにお粗末、と感じたので書きとどめておきたい。

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