まともな主張をする石破元幹事長

あのゴリゴリ右翼と見られていた石破氏の主張がまともに見えるのだから不思議な光景だ。自民党総裁選に出馬する石破茂元幹事長は、安倍首相が強引に進めようとする9条改正案について、「自民党総務会の党議決定がない」「緊急の必要性がない」などと反対する意向を示し、逆に相次ぐ災害に対応するためにも緊急事態条項の創設および国民の知る権利の明記(新設)などを提言している。

極めてまっとうな意見であり、知る権利の明記についてどの党も賛成するということは、この些細なコラムでも過去に提案したことがある。

石破氏の主張がどの程度自民党内に受け入れられるかどうかは、同党の健全度をはかるリトマス試験紙にもなりそうだ。

ともあれ、安倍首相が持論を強引に進めようとした場合、付いていく政党はほとんどない。野党第一党の立憲民主党は鼻から相手にしていないし、与党内からも不協和音が噴出することは目に見えている。安倍首相の9条改正論は、あくまで「自分の功績のため」であり、「国民のため」でないこともすでに見透かされている。

ウソと誤魔化しで、国会そのものを大きく劣化させた張本人と多数の国民が認識する中、そのような人物のもとで、有権者の半数以上が付いていくと本当に考えているのであろうか? このままごり押しすれば、安倍自民党は、国民から手痛いしっぺ返しを突き付けられることになるのではなかろうか。

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