信平狂言事件から20年

20年前のこの日、「週刊新潮」という雑誌がおそるべきデマ記事を掲載し、大々的にキャンペーンを始めた。当時の創価学会攻撃の風潮に乗ってつくられた記事で、問題は女性の手記の形をとったその記事に、事実的根拠が存在しなかったことである。女性は過去に3回暴行を受けたと主張した手記を掲載したのだったが、「週刊新潮」はその裏付けを何も取らないまま記事にしていたことがあとで判明する。女性はその後、暴行被害の損害賠償を求めて民事訴訟まで起こしたが、審理では、女性の被害主張が3回から4回に変わり、さまざまな矛盾も噴出し、裁判所は事実的根拠のない「デマ訴訟」と判断して、異例の「却下」で棄却され、終わっている。<br> 売れさえすればそれでいい、内容など事実でなくても構わないという週刊誌のお粗末さもさることながら、このとき、週刊誌記者をそそのかし、創価学会攻撃をしかけたのは日蓮正宗の活動家信者たちだった。つまり、この信平狂言事件と呼ばれる世紀のデマ報道は、記者としてのイロハを欠くメディアおよび取材者と、特定の意図をもつ宗教グループが同床異夢で「共同」で起こした事件といえる。<br> そのデマ手記報道が始まってちょうど20年。「報道」という名に値しないデマキャンペーンに加担しながら、この記者も、また記者とともに同行取材していた宗教グループの女性編集者らも、報道被害者に対し、何らの謝罪すら行っていない。<br>

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