石破内閣は2つめのハードルへ

石破内閣は臨時国会の補正予算成立につづき、この通常国会で一般予算成立という一つめのハードル(衆院段階)を何とか乗り越えた。本日付日経で識者の牧原出氏(東大教授)が「少なくともあと2回くらいは同じような状況下で予算審議をすることも想定すべきだろう」と語っているのが目を引いた。少数与党の現政権が現状を脱却するには、さらなる衆院選で過半数を獲得するか、現状のもとで連立の枠組みを補強するかの2つに1つしか方法がない。だが後者では大阪で現職全員を落選させた公明党が維新の連立参加に否定的という見方が強く、さらに国民民主は支援元の連合が反対する。結局、次なる総選挙で過半数獲得をめざすしかないというのが現状と見られるが、その前提として、自民党は6月の都議選、7月の参院選を乗り越える必要がある。もし石破政権が夏の参院選を乗り切れば、年末または来年の衆院解散が現実味を帯びることになる。ただしそのためには一定の政権浮揚が不可欠で、政治とカネ問題における国民の理解推進が必須となる。具体的には従来の自民党政治を脱却した姿勢が必要で、企業・団体献金の廃止に背を向け続ける現在の態度は有権者には響かないだろうと思われる。

トラックバック・ピンバックはありません

ご自分のサイトからトラックバックを送ることができます。

現在コメントは受け付けていません。