102年の歴史を刻む日本共産党について政治家の一部から「なくなって(=この世から消滅して)ほしい存在」などと発言する場面が見られるが、私個人はそのようには思っていない。一部にせよ同党の果たしている役割について肯定的に評価している面もあるからだ。たとえば政界の不正追及や旧日本軍に関する歴史修正主義へのスタンスにおいてそれは顕著だ。一方で、この政党が政権内に入ることについては、私は「完全否定」する立場だ。それは同党のもつ体質的な問題が存在するからだ。一言でいえば、党を第一優先し、人間を後ろにおく姿勢といおうか。その図式が常に人間を「抑圧」する行動をもたらし、結局は人間を幸福にしない政治システムを形成・構築する。わかりやすくいえば、同党は薬でいえば「劇薬」のようなものなので、取り扱いに注意を要するというのが私個人の正確な認識というべきものである。同党を構成する一人ひとりは確かに平和を求めるまじめな人が多いが、それがこの政治体制のもとに組み込まれるとどうなるか。かつてのソ連やその他の社会主義体制だった国々と異なるところを感じない。その実験証明はすでに十分すぎるほどなされていると感じている。