立憲民主党の立ち位置

連合の芳野友子会長はいろいろと賛否の激しい人だが、私は日本共産党へのスタンスに関してはその一貫性を評価している。まったくブレるところがないからだ。立憲民主党は日本共産党と手を結んだ前回総選挙(2021年)で敗北した。共産党という「異質の政党」に対する日本社会の拒否感情がそのまま出た形だった。そうした教訓を一度へているので、今年中にも予想される総選挙で同じ轍を踏むとは思われない。私が立憲民主党の関係者だったら、共産党と組む選択肢は持たない。もちろん相手から協力すると言われればその範囲において応じることは拒否しないが、仮に政権をとる事態になっても、政権内に入れることはしない。その点を有権者にはっきり公約しないと、不安な人たちは多いはずだ。立憲がめざすべきは1993年の政権転覆劇と同じ枠組みだ。「非自民・非共産」の枠組みであり、その前提で欠けている有力な塊は公明党ということになる。同党は現在11の小選挙区に候補者を擁立予定だが、その地域の選挙協力態勢を予め視野に入れ、あとは状況を待つことだ。その上で公明党が自民党に愛想を尽かしたとき、立憲は歴史的役割を求められる可能性がある。いまの自公のままでは進まない政策課題があまりに多すぎる。その状態が続くことは日本の国益にも結びつかない。

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