安倍政治の後遺症

昨日の続きになるが、現在の国政は明らかに安倍政治の後遺症から抜け出ていない。一つは安倍政治が進めて来た戦争立法化を岸田政権になっても継続していることだ。「抑止力を高める」というフレーズは聞こえはいいものの、要は自らの軍事力を高めているにすぎない。政治は結果オーライの世界なので、このまま何事もなく平和のうちに時間がすぎればよいが、何か事が起きたとき、日本が戦場になるような事態が発生するとすれば、すべては安倍政治に原因が求められることになる。当然ながら、安倍政治を支え続けた勢力も同罪となる。

より重要と思える問題は日本の内政問題だ。日本国内はいまだ多様性を認める社会となっていないため、活力を大きく失っているように見える。一つはジェンダーバランスの問題だ。男女間の同一労働同一賃金政策の推進のほか、昨今各地で問題になっているセクハラを禁止するための包括法制定も急務に見える。さらに移民(すでに現実に存在する)の受け入れ拡大のために必要な周到な計画や準備の姿勢が感じられないことだ。なし崩しで進んでいる感があるのは、この国の防衛政策とも似ているように見える。加えてそれらの前提として、この国の政治に「財政規律」を取り戻すことも不可欠だ。これは政治家の意識そのものの問題だ。コロナ時代の感覚をひきづったままでは、安倍時代の『次』への「再出発」が準備できない。

トラックバック・ピンバックはありません

ご自分のサイトからトラックバックを送ることができます。

現在コメントは受け付けていません。