新聞を長年全紙取っているので新聞のゴミがすぐに一杯になる。話は変わるが以前は各新聞ともそれぞれに販売店をもち、それぞれで配っていたので、各新聞によって配達に時間差があった。ところが最近は販売店網や配達システムに変化が生じており、小生の住む東京地域では、毎日・東京・朝日・産経・日経の5紙は同じ人が一度に配達するようになった。遠い昔のことではない。最近になって変わったことだ。そのため、こちらは誤配が減って便利ではある。いまや独自に販売店機能を有しているのはもはや読売だけのようだ。いずれも新聞が読まれなくなったことが主たる原因だ。特に若い層、学生を含めて紙の新聞を読む層が“激減”している。これは新聞に限らず、書籍の世界でも同様で、その結果、全国の「書店」が激減していることは肌で実感できることだ。そのしわ寄せは出版界にも当然ながら波及しており、紙の書籍が売れない時代となって久しい。書き手に則して平たくいえば、昔なら1冊書いて半年以上くらいの生活費になったものが、いまでは1カ月分の給料にも満たないことがほとんどだ。要するに仕事としてはすでに採算の合わない業界になってしまっており、だからといってデジタル書籍の売上げがそれを補完しているかといえば、およそそのレベルには至らない。要するに国民の活字離れがすべての要因であり、さらに展開すると、その結果、国民の思考力は明らかに低下している。現在の思考力の浅い「ネトウヨ」と呼ばれる階層が出現した社会現象は、こうした状況と完全にシンクロしている。現状の出版界で楽に商売ができているのは、この階層をねらった『ビジネス右翼』くらいだろう。売れないとなると、「日本は素晴らしい」「日本民族は世界で一番優れた民族」といったデマ宣伝で金儲けをはかろうとする輩が後をたたない時代だ。心ある人びとが連帯し、世の中を、社会の「土壌」を変えていく必要がある。