実際はバンザイしていた長井秀和市議

昨年12月、古いデマを蒸し返して当選した西東京市の長井秀和市議が名誉毀損で訴えられている裁判で、長井市議がすでにバンザイしている実態が明らかになった。このバンザイは勝利のバンザイではなく、お手上げという意味のバンザイだ。

もともとこの裁判は1995年の女性市議転落死事件を教団の仕業のように蒸し返した同人の演説が発端となったものだが、この裁判ですでに被告長井側は真実性の立証を放棄。そのため真実相当性(誤信相当性)の立証が待たれている段階ながら、被告側はその主張をいまだ具体的に行っていない。この場合の相当性とは、被告長井が問題となった演説内容に至る情報収集・取材・認識形成などの実態を指す。

一般に活字媒体の名誉毀損事件の場合、真実性が立証できなければ、よほど取材を尽くしてそのように誤信したことが仕方のない状況だったと判定されない限り、相当性が認められることは少ない。さらに取材者の場合は、事件の双方に取材をしていないと相当性が認められないケースがほとんどだ。この女性市議転落死問題を持ち出した長井本人は東村山の朝木直子周辺の話を聞いたことは明らかだが、一方の教団側に事実確認を行った事実は見受けられない。結果的に相当性が認められる可能性は低いということになるが、この段階になっても相当性の立証を具体的に行っていないという事実は、被告側が「手詰まり」の状態にあることを浮き彫りにする。

問題となった演説の映像はいまもYouTube上にアップされたままで、原告の損害は増える一方だ。その映像を確認しても、長井市議が演説の中で、教団関係者が朝木明代市議を持ち上げて落として他殺したと言っていることは明らかだ。被告側の「教団が殺したと言ったわけではない」といった無用な言い訳が通用しないことも明白だ。こんごは被告側がどのような相当性の主張・立証をするかが焦点となり、それらをへて判決に向かうものと思われる。

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