バラ色の過去をふりまくだけの政党

2022年7月、日本共産党の創立100周年の月となった。いつも金曜日に届く「しんぶん赤旗」日曜版を開いてみると、「日本共産党 自由と平和一筋100年」のカラー見開きページが目にとまった。私は同党の平和主張をことさら否定するつもりはないが、それでも「自由と平和一筋」というのは、全くの言い過ぎであり、デマだ。この見開きページには党として過去に犯した負の歴史がまったく書かれていない。いいことばかりしか書かれていない。つまり、見合いのときに相手に示す文書のようなもので、はれて結婚した後に、「騙された」となるのと同じパターンに過ぎない。「4つの覇権主義とたたかい抜いた歴史」という部分もまったく同様だ。

そこでは「戦前の日本軍国主義」「戦後のアメリカ覇権主義」「旧ソ連・ロシアの覇権主義」「中国の覇権主義」が項目立てられているが、戦前の日本軍国主義と戦う過程で宮本顕治元委員長が仲間をリンチ殺害して床下に埋めたという重要な事実は当然ながら書かれていない。さらにソ連や中国の覇権主義などと主張しながら、かつては両共産党のいいなりとなって、日本で殺人事件を複数起こしたことにも依然目をつぶったままだ。どこまでもきれいに、いいことだけを脚色する。機関紙だからといえばそれまでだろうが、善意の有権者はこうした事実とかけ離れたプロパガンダに騙される人も当然ながら存在する。それがこの宣伝の狙いであろうが、これらがそのまま日本共産党がまったくダメなところの典型といえる。

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