時代相を変えるための戦い

人間それぞれの顔つきに違いがあるように、時代にも相がある。この20年間の日本社会を振り返って私が個人的に感じるのは、人種差別が横行する社会に変化したことだ。いびつな社会だ。隣国を見下し、自分たちの優越感にひたる。そこにあるのは一国主義のようなものだが、そんなものにしかアイデンティティを構築できない精神的貧しさがそこには介在する。だがそんなものが席巻する社会ができてしまった、いや、つくられてしまった。社会的に「挑戦」と「応戦」は常に存在し、「応戦」なき社会は、理不尽な「挑戦」のみで構築される。そんな時代の相を変えるには、徒労に思えるかもしれないが、自身で発するわずかな声が出発点となる。すべての出来事は一人の声から始まり、一人の思いから発する。人種差別の横行する情けない日本社会を脱し、世界に対し、「日本を見よ!」といえるような人間共和の理想社会をつくりたい。そんな思いも確実に伝播していく。

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