虎の威を借りたキツネたち

戦後間もない疲弊した混乱期をリアルに体験した世代がまだこの社会に大勢生きていて、いまの日本の後続者の一部が「核兵器で日本を守れ」などと叫んでいる姿を見れば、きっと絶句したに違いない。「鬼畜米英」と戦って310万人の自国民の命を失わせた77年前の戦争の精神的拠り所となった「戦争神社」こと靖國神社。戦後、きちんと処理がなされなかったために今も存続し、ゾンビのようにかつてを懐かしむ復古主義者が増えている。かつて「鬼畜」と唱えた勢力の後継者たちは、いまは「鬼畜」の威を借りて、自己本位の主張を行う。戦前世代が生きていたら嘆くだろう。現実を知らない、リアルを経験していない者たちの驕り切った愚かな行動に。

トラックバック・ピンバックはありません

ご自分のサイトからトラックバックを送ることができます。

現在コメントは受け付けていません。