「敵基地攻撃」名称変更に言及

一般にはあまり縁がないと思われる「首相官邸」に初めて足を踏み入れたのは1993年のことだった。カンボジアPKOに選挙監視員として参加した際、帰国報告に赴いた記憶がある。出迎えてくれた時の首相は宮沢喜一。官房長官は河野洋平という今思えば宏池会内閣だった。昨日付の毎日新聞夕刊で河野氏が2面で大きく取り上げられているのを久しぶりに目にし、現在の宏池会首相への期待と懸念を読んだ。現在の政権は実質的には安倍傀儡政権であり、安倍元首相の意向を強く反映しながら運営されている。憲法改正や敵基地攻撃能力もその影響だ。敵基地攻撃についてはその名称をより国民受けしそうなものに変更する可能性に昨日、首相は国会答弁で言及した。日本国憲法を素直に読めば、「武力の行使」は「永久に放棄」しているはずだから、本来、議論にもならないはずのことだが、もはや憲法の重しなどどうでもいいと考える勢力が増え、公明党もそれに引きずられている。武器をもてば人間はそれを使いたくなるものだ。使用のきっかけは自分でいいように作ることもできる。自作自演で大義名分をつくり相手を攻撃したのはかつての日本の得意パターンだ。そうした反省があったからこそ、二度と過ちを繰り返さないとの決意のもと「永久に放棄する」と定めたのだ。戦争を知らない世代となり、歴史教育もまともに行われていない国なので、このような事態が生じている。すべての原因は教育にある。

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