是々非々

戦後まもなくの時代ならいざ知らず、現代において「共産主義」が社会をよくすると考えるのはマユツバものだ。大きな欠陥があることはすでに世界各地で実験証明済みである。もしそのような革命が日本で起きる事態になるとすれば、現段階においてはそれは全力で阻止されなければならない。一方、日本共産党は軍部政府に弾圧された歴史をもつ関係もあってか、当時の日本政府の行動について批判的だ。旧日本軍の犯した問題についても事実に基づき厳しく追及する。その姿勢は是だ。だが冒頭の主義はあくまで非だ。同党は自分たちが発行する機関誌しんぶん赤旗について「タブーなき新聞」と誇らしげに語るが、これは真っ赤なウソである。なぜなら自分たちの党の歴史に関しては完全にタブーだらけだからだ。その意味で言葉としては完全なウソである。政党機関紙の限界といえばそれまでだが、以上の是々非々の態度が結局何を基準にしているかといえば、それは事実(ファクト)にほかならない。是々非々で対応するというのは、結局そういうことだと思う。

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