本日付読売新聞に上海発の記事で、南京大虐殺の犠牲者数について、授業の中で犠牲者数について異議を唱えた女性教師が拘束され、精神病院に入院させられたというニュースが載っていた。中国政府は30万人犠牲説を主張してやまないが、中国の学識者にあってもその数字は過大にすぎるというのが本心で、数年前からそうした勇気ある言説が語られるようになっていたがここに来て拘束されたということは締め付けが厳しくなっているということだろう。だが社会主義国に言論の自由がないことはもはや世界の常識で、だれも驚かない。翻って言論の自由があるとされる日本はどうか。同じ南京虐殺をめぐって「濡れ衣だ」「なかった」などの暴論が著名なジャーナリストを称する者から発信されている。典型は櫻井よしこ氏だが、ファクトにはまったく寄り添っていない。なぜなら現場で戦闘した旧日本軍の関係者自身が数万人規模の虐殺を「認めている」事実があるからだ。櫻井氏は心情的に「あってほしくない」という気持ちから、ファクトを乗り越えて自分自身のプロパガンダを繰り返してきた。これでは共産主義の逆バージョンにすぎず、言論の自由の「前提」すらわかっていない人物というしかない。そうした人間の群れが、現在、日本社会にはゾンビのように跋扈している。注意されたし。