共産は寄り添うフリした「自分ファースト」の第1党

すでに2週間をきった東京都議会選挙。前回「台風の目」となった都民ファーストの地盤沈下が喧伝される中、日本共産党の「東京オリンピック中止」の公約が際立っている。ツイッターなどでも、「五輪に反対の人は共産党に投票しよう」といった呼びかけがすでになされている。だがこれほど無責任な行動もないだろう。なぜならいくら共産党が議席を増やしたからといって、五輪が中止されることはもはやないからだ。すでにG7間で開催合意が政治的になされており、たとえ五輪開催期間中に緊急事態宣言が発令されたとしても、五輪というイベントは粛々と行われる状態であるからだ。だからこそ、「五輪中止」をエサにして、有権者の票を簒奪しようとする同党の取り組みは、まさに自分のこと(=党勢拡大)しか考えていない行動そのものにしか映らない。同党はその意味でも究極なまでの「自分ファースト」の政党なのである。

むしろ全体観にたった上での国民・市民の利益を考える政党の行動は、五輪開催を前提に、いかにして感染リスクを最小にするかという具体的な提案とチェックするための行動であり、開催そのものの足を引っ張ることではないはずだ。日本共産党が掲げた今回の公約は、その意味でも、歴史的な「遺物」になるものと思う。

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