なりふり構わない明治維新時に学べ

本日の日経新聞に「なぜコロナに敗れたのか」と題するコラム記事が載っていた。1945年の敗戦、90年代の経済敗戦につぐ、3度目のコロナ敗戦との視点は、特段新しいものではないようにも感じる。コラムの執筆者である芹川洋一論説フェローは、コロナに敗れた理由について種々分析しているが、印象に残ったのは最後のくだりだ。日本はこれまでも多くの危機を乗り越えた過去があることを指摘しつつ、その最たるものとして明治維新をあげている。その上で明治維新の教訓について、政治学者の北岡伸一氏の次の言葉を引いている。

「重要な判断基準は……日本にとってもっとも重要な問題に、もっとも優れた人材が、意思と能力のある人の衆知を集めて、手続き論や世論の支持は二の次にして、取り組んでいるかどうか、ということである」

執筆者によれば、「どう考えても、そうなりそうもない」というのが結論だ。そのため、「一気に世代交代して、しがらみのない若いひとたちに国の将来をゆだねる」ことを提唱している。

上記の北岡氏の言葉にある「重要な判断基準」に基づけば、国産ワクチン、財政、エネルギー、人権など、多くの課題や危機を背負ったまま、日本は抜本的な解決の道には入っていないと小生も考える。

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