教訓に学ば(べ)ない産経抄

ドイツと日本の原発事故に対する対応は対照的だ。昨日もふれたように、ドイツはすぐに「原発ゼロ」になったわけでなく、10年以上かけて計画的にその道を選んだ。ところが事故当事国の日本はどうだろう。安倍政権が経産省内閣といわれるくらい「原発推進」を至上命題とする役所に縛られていたため、脱原発の動きははなはだ遅かったというしかない。国の半分が壊滅しかねない有史以来の最大の危機を経験したこの国が、なんら有効な教訓を得ないで行動しているさまは何なのだろうか。歴代首相の小泉、鳩山、菅、細川、村山といった人たちが脱原発をめざして運動しているというが、本日付の産経コラム「産経抄」(朝日新聞の「天声人語」に相当)はこれらの歴代首相の行動を小ばかにし、「現職時代、いかに自分たちに問題意識も定見もなかったかを告白しているかのようで痛々しい」とまで書いている。おそらくこの書いている人間は、東京電力の回し者であろうが、まともな判断能力があればおのずと方向性は明らかだ。日本はドイツに学ばなければならない。

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