ドイツは計画的に原発ゼロへ

10年前の東日本大震災当時、日本では54基、ドイツでは17基の原発が稼働していた。ドイツは日本の原発事故状況をみて、「脱原発」の方針を鮮明にし、これまで計画的に「原発ゼロ」を目指してきた。すでに11基が停止済みで、残る6基も来年末までにすべて停止される見込み。これにより「原発ゼロ」がようやく実現し、再生可能エネルギーを基本とする電力供給に切り替える。これまでドイツの脱原発については、原子力が多いフランスからの電力輸入が増えているだけで意味がないなどの批判が寄せられることもあったが、現実は再生エネの導入が大幅に拡充され、国として電力の輸出国の地位を維持している(3月11日付日経)。一方の日本はどうか。事故後およそ2年間、必然的に「原発ゼロ」の状態がつづいたことはあったものの、その後、経産省の影響の強い安倍政権になって原発再稼働に転換。現在、5原発9基が稼働をつづける。加えて日本は再生可能エネルギーの比率もさほど増えていない。国策の弱さが、ドイツとの違いとなって表れていることが明らかだ。

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