自分たちが批判するのはよく、批判されるのはダメという身勝手な共産党

今日付の「しんぶん赤旗」の首都圏面に、東京・狛江市で16年間市長を務めた矢野裕氏の演説要旨なるものが掲載されている。それによると、北多摩3区で都議選に立候補している公明党候補の告示前の演説は、「矢野市政16年間の悪口だけだったそうです」と述べ、「共産党の悪口を言うために出るような都議は、北多摩3区に必要ありません」などと批判している。自分たちは、政権批判を常にしながら、逆に共産党市長としての長年の言動については、批判されると「悪口」と言葉を変えて攻撃し、そうした批判は許さない。こうしたところに、共産主義政党の≪本質≫が浮き彫りになっていると思われてならない。

矢野裕氏が市長を務めた1996年から2012年までの4期16年にわたって、東京都の狛江市は共産党政権下にあった。矢野氏は共産党員であることを自ら公言していたからだ。政治は常に結果が問われる世界である。矢野氏の16年間に何が起きたのか。

一つは、警察を敵対視する共産党ならではの行動により、地元警察署と住民を守るための「覚書」すら締結せず、その結果、公道上には防犯カメラが1台も設置されていない東京都では珍しいおそらく唯一の地方自治体となっていた。自分たちの主義・主張のためなら、住民の安全など、どうでもよいという態度だったのである。

第二に、警察だけでなく、自衛隊も違法扱いする同党の長年の習慣から、大地震などの災害対策における準備も、何ら自衛隊との間で行おうとしなかった。

これらは2012年に狛江市の共産党政権が「打ち倒され」、行政が正常化すると、すべて変化した。まず公道上に防犯カメラが設置され、放火魔が逮捕されることにもつながった。こうした経緯を否定するために、共産党は「実は矢野市長は防犯カメラを設置した」などと述べたが、それらは市の関係する建物「内」に設置されたカメラにすぎない。公道上にはまさにゼロだったのだ。

また自衛隊とのいざというときのための備えもつくられ、防災訓練では自衛隊が狛江市に来て、訓練を行うように変わった。

私が推測するに、上記の公明党都議はこのような内容を述べて、矢野市政時代を批判したものと思われる。これらは単なる「共産党への悪口」なのだろうか。与党としての政治の結果を批判されているのに、「悪口」と張本人が述べる神経は、政治に関わった人間の言葉としては、もはや失格であろう。

こんな政党に未来はない、とつくづく思う次第である。

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