「虚偽で成り立つ政党」が生き長らえる土壌

私は20年以上日本共産党機関紙「しんぶん赤旗」の日刊紙を購読している(愛読しているわけではない)。今日付の紙面では、参院選に向けた活動のページで、青森県のある葬式でのエピソードが掲載されていた。それによると、ある党員が亡くなった際に行われた通夜の席で、赤旗読者の僧侶がこの党員の思い出を語り、「日本共産党がソ連や中国の共産党と違うということもこの人から教えられた」旨の発言を参列者の前で語ったことを取り上げ、日頃から読者に対し、党についての主張をきちんと行っていこうとの趣旨で紹介されていた。私に言わせれば、日本共産党がソ連や中国の共産党と違うという言葉自体が口から出まかせの都合のよい虚偽主張であり、同紙は機関紙上においてそのような虚偽宣伝を行った党員の行動を称賛している図式となる。いうまでもなく過去の遠い時代、日本共産党はソ連を崇拝し、中国、北朝鮮を「地上の楽園」であるかのごとく赤旗紙上で盛んに宣伝を重ねた政党である。その党が、現在の読者はそうした過去の紙面を見る余裕もなかろうとタカを括り、180度ウソの情報を平気で発信している。要するに今さえよければそれでいいという、この党のカメレオン的な性格を示す事象そのものなのだが、こうした虚偽で成り立つ政党の存在を許しているのも、ジャーナリストを名乗る職業人たちが、職業としての役割を果たしていない結果と思われてならない。

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