創価学会に巣食った2つの分派グループ

 私の認識では、現在、教団に対して訴訟を起こしている2つの分派グループが存在する。いずれも分派活動の結果、教団職員の立場を追われ、教団を除名された者たちの手による訴訟である。結論すると、どちらも社会的常識の欠如が根底にあると思われる。
 最近も「週刊朝日」などで取り上げられた元教団職員3人による活動は、もともと川崎学生部の一部で結成された任意グループ「足軽会」なるものが母体となっている。だがこれまでの報道を見る限り、この「足軽会」という名称が出てきたことはないようだ。彼らにとっては、それだけ、積極的に表に出したい事柄ではないことがうかがえる。
 この任意グループは2003年頃に結成され、中心者は教団職員ではない民間人だ。当初から「抜けることはから許されない」と中心者が厳命するような強制力を伴った組織であり、このグループの行動が上部組織などで問題となり、グループと関係ないと一筆書くように言われて拒否を続けたのが、上記の3人とされる。いうなれば教団職員とはいえ、社会人としての最低限のルールを弁えない「常識」の欠如が、彼らの立場をまずいものにし、最悪の結果へとつながったことがわかる。青年であれば青年らしく、間違いは間違いと素直に認める度量があればこのような事態には陥っていないはずだったが、彼らはあくまで頑なであった。現在はそうした真の処分の理由を隠したまま、政治問題に転化し、苦し紛れの活動を続けている。
 一方の分派グループである波田地グループも、特定の人物を中心として固い団結を誇ってきたとされる分派活動の母体だ。中心者は波田地克利(58)で、グループ内で同人は「神のような存在」(関係者)とみなされてきた。いうなれば新興宗教の教祖に近い扱いを受けてきたと見られる。同人は逆恨みの感情と偏った正義感からか、確たる証拠もつかまないままに他人を攻撃し、しかもそれが教団の最高幹部となれば、事が穏便に終わらないのは、「常識」で考えればだれにでもわかることだ。この一派がいま、インターネット掲示板「宿坊」にたむろし、教団への不平・愚痴を拡散するツールとして活用していることは、知る人には知られている。
 「依法不依人」の大原則に反する、こうした分派活動の結末は厳しい。彼らは教団内に発生したカルト的グループにほかならない。自身の正当化を図るために、いまもさまざまな動きをしている存在だ。

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