北朝鮮の侵攻から70年

朝鮮戦争が勃発して70年目の朝を迎えた。1950年6月25日早朝、北朝鮮軍は38度線を突破して進撃。社会主義陣営と資本主義陣営の戦争に発展した。 当初、北朝鮮やソ連など社会主義側は、この戦争の始まりを韓国軍が先に攻撃したと言い募った。その行動を日本共産党もそのまま踏襲した。当時の同党の綱領にはその事実が記載されている。志位和夫委員長の直系の師にあたる宮本顕治元議長が中心になって策定した六一年綱領には次のように書かれている。 「中国革命の偉大な勝利、世界と日本の平和と民主主義と社会主義の勢力の前進に直面して、アメリカ帝国主義は朝鮮に対する侵略戦争をおこないながら…」 だが実際に先に手を出したのは、日本共産党が後方支援した北朝鮮のほうだった。 いま日本共産党は過去にあれほど賞賛した中国を罵倒し、毛嫌いする姿勢を示しながら、余波を自ら被らないように防戦体制に努めている。だが70年前は、同じ「兄弟党」として戦争を共にし、事実をねじまげて資本主義陣営を攻撃した歴史はもはや変えようがない。 志位委員長が「政党の命」とこれまで位置づけていた綱領に、実際は「虚偽」の事実を書き込んでいた日本共産党。その論理矛盾は、すでに同党の存在価値を本質的に否定しているようにも見える。

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