産経新聞が捏造報道で1面謝罪

昨日付の出来事だが、珍しいことに、産経新聞が1面で誤報のおわびを掲載した。本日付でも各紙がメディア欄などで続報している。経緯は沖縄市で起きた米海兵隊員の交通事故をめぐり、地元紙の「琉球新報」「沖縄タイムス」に対し「報道機関を名乗る資格はない」などと中傷したもの。その根拠として、米海兵隊員は日本人救出のあとにはねられたのに、地元紙はそれを意図的に報じていないとしたものだ。

ところが真相は、産経記者のつかんだ情報は誤報であり、誤報を根拠に他のメディアに対し「報道機関を名乗る資格はない」などとこき下ろした事実が明らかになり、8日付で謝罪した。もっとも同じ8日付の毎日新聞にはこの問題を取り上げた記事が大きく掲載されているので、産経側としてはここが潮時とばかりに謝罪に踏み切ったことがうかがえる。この問題で最初に報じたのは、小生の知る限り、1月31日付の毎日新聞だった。

産経の誤報記事を執筆したのは那覇支局長の高木桂一記者。1961年生まれのようだ。

自分たちこそ「報道機関を名乗る資格がない」ことを公にしたという意味で、象徴的な出来事だ。

産経の誤報は捏造に近い誤報とされ、捏造をもって他者を貶めるのは捏造の中でも特にやってはいけない行為とも評されている。往年の捏造記者、門田隆将の週刊新潮時代を思わせるような行為だ。

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