靖國神社が日本をダメにする

明治政府がつくった「戦争神社」こと靖國神社。公平にすべての戦没者が弔われているわけでもない、命に選別を与えた「不平等施設」でもある。310万人の命を失った昭和の戦争でも、国民を戦争に駆り立てるためのシンボルとして機能した。なぜか戦後完全解体されることなく、いまも周辺諸国と紛争のタネとなる。この施設からは、先の昭和の戦争は何ら悪いことではなかったとの誤った歴史観が発信される。旧日本軍の蛮行も、すべて目をつむり、「正しい戦争だった」「仕方なかった」との子どもじみた考えをプロパガンダしてやまない。要するに後世の者に何らの反省も、教訓すらも生ませないように振る舞っている施設が、神道というかつての国家宗教と結びつき、いま、復活の時を迎えているかのようだ。日本の近代史の失敗の象徴がこの神社であり、いまだに国立追悼施設を兼ねたかのような状況は大きな間違いである。心ある政党はすみやかに国立追悼施設を切り離すことが肝要だ。そうでなくては、日本はそう遠くない将来、再び大きな禍根を残す事態を招きかねない。

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