ネット番組が隆盛を誇る時代だ。大手テレビ局のようなシバリがない分、自由に政治的主張を行えることで近年、右派系の番組が急増している。創業者があからさまな民族差別を行うことで知られる化粧品会社ＤＨＣの系列会社が運営する「虎ノ門ニュース」もその一つだ。ここでは裏付けのないヨタ情報が面白おかしく連日、発信される。生中継を見られなかった人はユーチューブで確認することができるので、世論を洗脳するために機能しているといってよい。先日、たまたま録画放送を確認していると、ある人物が国連の推奨するＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）について「形を変えた共産主義」などと本人にとっては最大級の侮蔑用語を使ってと思われる言葉で罵倒しているのを見て驚いた。この人物は安倍晋三元首相からも庇護されていた人物で、有名作家・百田尚樹と密接に仕事をしている女性だ。名前を有本香といい「ジャーナリスト」を称している。この日、飯山某という女性も共演していたが、２人でSDGｓについて「金目当て（の運動）」「穢（けが）れた（運動）」などと言いたい放題。自分が金儲けの行動ばかりしているためか、他の運動も自分の姿を通してしか認識できないらしい。いずれにしても、世間的にもすでに有名な差別会社提供の番組で飛び出したトンデモ発言。これが安倍元首相にまとわりつく人物たちのレベルであり、日本だけでなく、世界の弊害となっていることは明らかだろう。