日本共産党の公然たる自己否定のデマビラ

この2年ほど個人的にツイッターを「再開」しているが、日本共産党が最近配っているというビラの内容が流れてきた。そこにはこんなウソが書かれていた。「“暴力革命”のレッテルはなぜ 市民と野党の共闘をこわすデマ」。さらに本文には次のように書かれている。「日本共産党はどんな場合でも、平和的・合法的な方法で社会を変える党です。“暴力革命”などという方針をとったことは一度もありません」。これらの記述が真っ赤なウソであることは明らかだ。

真実はもともと同党は発足当初から暴力革命を志向していた。彼らの機関紙にはそうした記述に満ちていた。戦後は暴力革命綱領(51年綱領)を策定して、実際に暴力を使った多くのテロ・殺人を「既遂」した。その後、宮本顕治は暴力主体の革命方針ではうまくいかないと悟り、暴力革命+平和革命の両面作戦で行う方針を固め、平和革命の具体的な方法として各級議会に同党議員を送りこむことを始めた。その延長が現在につながる。

では宮本の「両面作戦」、つまり、平和的手段でもあるいは暴力的手段でも、対応できる構えという方針に変更はあったか。実際には党内手続き的にはそれらの変更はこれまで行なわれていない。客観的にみれば、どちらも堅持していると見るのが常識的な見解だ。

志位委員長は口では「暴力革命など考えていない」と口にはするものの、ではその方針をきちんと撤回・廃棄したかと問われれば、できていないのが同党の現状である。もしそれを行えば、大先輩の宮本顕治を「否定」することにつながる。宮本の忠実な直系の弟子にすぎない志位氏には、それはできない話なのだろう。

それにしても「“暴力革命”などという方針をとったことは一度もありません」というウソはいかがなものか。よく日本では過去の大戦において「旧日本軍は南京大虐殺などしていない」と感情的に主張する靖国系右翼が存在するが、日本共産党の今回配布されているチラシのデマはそうしたデマとまったく違わないどころか、それを上回るレベルの悪質なデマだ。日本共産党は「政党の命」(志位氏)である「綱領」のもと、過去に暴力テロを繰り返した政党だ。さらに暴力革命の方針を平和革命の方針とともに、公式にはいまも捨てていない政党である。「一度もありません」どころか、これまで99年間ずっと、暴力革命の方針を堅持したままの政党である。

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