宮本百合子没後70年と白鳥警部殺害から69年

宮本百合子の名前を聞いてピンと来る人はすでに少ないだろう。日本共産党員の女性作家で、戦後の同党を再建した宮本顕治の元妻である。治安維持法下で逮捕され、刑務所暮らしをした戦中の宮本のもとに献身的に差し入れを続けた。現在も同党においてはプロレタリア文学の旗手として持ち上げられる。昨日の「しんぶん赤旗」に「宮本百合子没後70年に」と出する記事が載った。1951年1月21日に51歳で急逝してから70周年にあたるのだという。私がむしろびっくりしたのはその日が白鳥事件の発生日でもあったからだ。それからちょうど1年後の1952年1月21日、札幌で共産党対策を行っていた地元警察幹部が同党の計画殺人によって亡き者にされた。本日で69周年となる。この事件で日本共産党は「知らぬ存ぜぬ」の姿勢をこれまでずっと貫いてきたが、刑事裁判ではとっくに敗訴確定し、さらに歴史の風雪は真実を浮き彫りにした。ウソをずっとつき続けることはできないという世の中の法則を示した事件ともいえる。日本共産党は70年近くも、殺害の事実をうやむやにしたまま、日本の政界で活動を続ける。人を殺しても総括しない。おそろしい政党である。

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