左翼の凋落

本日付の「しんぶん赤旗」に、評論家の佐高信が書記局長の小池晃とともに仲良く紙面に登場している。左翼も堕ちたものだなと感じたのは私だけだろうか。一般に共産主義の実験をへた上で同主義は独裁主義の異名であり、社会民主主義とは相入れないというのが世界の常識となってきた。例えば平和憲法をもつコスタリカには、社会民主主義政党はあっても、共産主義政党は排斥されている。共産主義はファシズム政党という認識が定着しているからだ。日本の左翼において、日本社会党は社会民主主義政党に属するものと見られてきた。実際、社会党と共産党は仲が悪かった。これは必然的な結果だ。そのため93年の細川連立政権の樹立においても、非自民であって非共産という2項が両立するものだった。だが今となってはどうか。貧すれば鈍するとばかりに、いまの野党は独裁主義政党とも簡単に手を結ぶ。これがいまの野党の体たらくの現状だ。仮に私が野党の党首的立場であったと仮定すれば、共産主義政党は絶対に中には入れない。その上で、自民党よりも魅力ある野党勢力の構築を第一義とし、将来的には公明党が自民党よりも自分たちに付くように中長期戦略で野党勢力のレベルを高めていく。その意味では、日本共産党に手を貸した時点で、野党勢力の発展はなきに等しいものといえる。現野党には正しく絵を描ける力ある人材がいない。小沢一郎など、人間の幅の欠如により、いかに健全な政治的エネルギーを無駄にしてきたか。過去の歴史が厳然と証明している。

トラックバック・ピンバックはありません

ご自分のサイトからトラックバックを送ることができます。

現在コメントは受け付けていません。